迷いぬいたけど・・・

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 今日の空、夏をあきらめきれない人へのご褒美のような空だったね058.gif
 ぽっかりとうかんだ、この白い雲・・・あんまりきれいでシャッター押しちまいました。

 でも、実は今日のブログは、この空とはまったく真逆のことを書こうとしている自分がいて・・・アップすることを迷いに迷っていた。
 ♪ こよなく晴れた青空を~ 哀しと思う切なさよ~♪という有名な歌があるけれど・・・私、ひょっこりは、週末から湖の底のような悲しみの中にいる。
 辛いけど、書きながら悲しみの整理をつけようと思う。 もしお付き合い下さって、思うことがあったらどなたかこの痛みを助けて・・・。

 土曜日のことだ。娘が大学生になってから初めて会った、地元の小学校のときの友達から聞いた悲しい知らせをもってきた。
 「お母さん Kちゃんのお母さん亡くなっているの アタシびっくりしちゃって・・・」
 「エエ? ウソでしょ? いつ?」声が上ずる私。
 「それが もう5年も前になるらしい それに病死じゃなくて自殺してしまったらしいの」
 私たちは、そのあとに続く言葉をしばし失ってしまい・・・ただただ胸の痛みに耐えていた。

 説明しよう。007.gif
 Kちゃんは娘が小学校1年の時、とっても親しくしていた同級生の女の子だ。
 お互い、あまり家庭を大事にしようと思わない夫(まあ話半分に流してね)を持ち、子どもも女の子の一人っ子というどこか似たような匂いを嗅ぎつけた私たち母娘同士はよくお互いの家を行き来しては、お茶や食事をともにする仲だった。
 「お互い 夫には恵まれなかったけど 持ったのが娘で良かったわよね~ 娘は話し相手になるもの」
 なあんて言いたいことを言っていたのだ。
 
 ただ、しばらくしてわかったことは、Kちゃんは女の子ながら、女の子と遊ぶのは実は苦手ということだ。Kちゃんは女の子特有のグループになったり、チンマリ遊ぶことを好まず、休み時間、放課後とも、男の子と校庭を所狭しとドッジボールやサッカーで楽しむような子だったのだ。
 それがわかると娘たちはそれぞれ自然と離れていき、私も娘が2年になって学校の生活に慣れたのを確認するとヘルパーの資格を取るべく勉強に行ったりし、やがて親子ともども疎遠になっていき、顔が合えば言葉を交わすだけの仲に変化していった。 
 
 そして、そのまま時は流れて・・・ウチの娘は区外の私立中に進むことになり、Kちゃんは地元の公立に。
 最後に言葉を交わしたのは(小学)卒業まじかの時だったと思う。
 「ひょっこりさんとこは 遠くの中学ね でも合格してよかったね おめでとう」
 「こちらこそ 1年の時はほんとにお世話になってありがとう」
 「ウチのKは結局男の子とばっかり遊んでて これから中学行って女の子の友達できるのかな」
 「大丈夫よ それにもしそうだとしてもそれはそれでKちゃんの個性よ 大事にして」
 そんな会話が最後だったと思いだしている007.gif

 その後 結局Kちゃんには同性の友達はできないまま、浮いてしまったらしい。それだけでなく「いじめ」のターゲットになってしまったKちゃんの中学生活は不登校と転校の連続だったそうだ。
 拠り所のないKちゃんのぶつけ所はお母さんにアタルことだったのだろうか?
 そのお母さんも、Kちゃんのお父さんとはすでに別れていて、母子家庭になっていたそうだ。
 拠り所だったはずのKちゃんは・・・不登校・転校・過食に拒食、高校進学どころではなかったらしい。
 そして・・・ママは15歳のKちゃんを残して自ら命を絶ってしまったと・・・初めて聞いた007.gif

 Kちゃんのお母さんは、私などと違いとっても社交的でお付き合いも広かった。
 なにが、彼女をそこまで追い込んでしまったのか?
 今となっては、推測するしかないが・・・。
 偉そうなことは言えないが、人は誰でも1度や2度、死んでしまいたいと思いつめることが確かにある。
 こんな私でもある。 いつまでも損な役まわりをさせられるならいっそ私が消えれば・・・わかってくれるだろうか?とか、こんなに一生懸命やっても憎まれるだけなら、もういいやとか・・・。
 自分の位置や存在を否定されたりするとほんとにいっそ死んでしまったら苦しまなくていいって、魔がさすときがあるものだ。 でもそれは、結局のところ一時(いっとき)の魔にすぎない。

 みんな経験あると思うんですが・・・。私も死ぬならなんだと方法を浮かべたこともあります、人並みに?
 列車に飛び込み? ダメだ!ありゃとてつもない迷惑がかかるのだ015.gif
 じゃあ 住んでる9階から飛び降り? イヤそんなことしたら?確実だが・・・娘と夫が「ホラ 飛び降りた奥さんのご家族よ」っとずっと後ろ指さされ隊になってしまうではないか015.gif
 じゃあ 富士の裾野の樹海か? はたまた毒薬か?
 考えているうちに、やっぱ私にゃできないわってことになるんですよね。
 だから、こうして生きていけるのでしょうけど・・・。
 それに今じゃ、すっかり懸賞マニアなんかになってる私しゃ、どんだけ夫や娘にへこまされても・・・
 私が死んだあとハワイや韓国の当選通知が来たらどうする?はたまたヴィトンのバックが来たら? そうだ、そうだ、こんな真面目に生きてる私が死んでどうする!
 ああ!もったいない!なんて、まったくもっての逆手発想で生きちゃってるからね。

 Kちゃんママ? 本当に辛くって、辛くって、耐えられなくなってしまったのかもしれないけれど・・・
 それでもやっぱり問いたい。どうして?どうして?
 生きていれば、きっとまたKちゃんと寄り添えるときが必ず来たはず。
 親はやっぱり子供のために生きてあげるべきだったんじゃない?と。

 その後のKちゃんの5年間は、(お母さんに)逝かれてから、お母さんを死に追い詰めたのは自分だという自責の念に苦しみぬいた5年だったようだ。
 それから治療にあたってくれた心療内科の先生に時間をかけて救われ、看護師になるべく・・・まずは大検突破へ歩き出したと聞いた。

 Kちゃんは活路を見出したみたいだよ。どうして? どうして待ってあげれなかったの?

 今日、私はあまりにもキレイすぎる空をみて涙がこぼれそうになった。
 Kちゃんママ あなたはもうこんなキレイな空を見ることがとっくにできなくなっていたのね。週末から、なにをしててもあの社交的だった笑顔が浮かんできて、より悲しくなってしまう。
 
 生きたくても生きられない人がいる中で、生きられるのに、自らその命を絶ってしまってはやっぱりいけないんだよ。 胸が・・・張り裂けそうだ。
  
 
by hyokkorijima | 2009-09-07 22:13
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